言葉の持つ力には常々、驚かされることが多いし、偉人の名言など大好きです。

特に仏陀となった釈尊の言葉には真理があると、信じて疑わない・・・

しかし最近、『スティーブ・ジョブズの呪い』と言うのを聞き、なるほど!と思った事(今さら遅い?)があります。

彼はスピーチの中で「1日の内で長く関わる事になるので、仕事は好きな事を選びなさい。」と言ったそうです。

彼のその言葉に従おうとする人達の事を「スティーブの呪いにかかっている人々」といくぶん、揶揄した言葉のような。

日々、好きなことを仕事にしなねればいけないのだ!価値あると思える事を仕事にしなければ、と感じながら、好きでもない仕事に就いているのはしんどそうですね…。

でも、そもそも、好きなこと、やりたいことが分からない、という人が多い中、それを仕事に!と言う呪いにかかると、職に付けない人だらけになるのではないか。

自身の就職活動の時を思い出すに、好きなこと、やりたいことは、特になかったので、嫌なことを削除していく方法で、選びました。

そうして就いた仕事ですが、日々の中で、スキルアップしたり、やりがいを見つけていって、達成感を味わったものです。

他方、自分の趣味に没頭するために、仕事はそのための資金源の手段として、淡々とこなして行く人達。

あるいは、あまりやりたくない仕事でも、安定、高給がゆえ、家族のため、生活のために、毎日、勤めあげてる人。

日々の仕事は割りと、そんなものです。

仕事に夢をもって!とか、意義、価値を見いだして仕事を!等と言われると、その理想論に反発したくなるのは、私だけでしょうか?

仕事で大きな功績を残した偉大な経営者の成功学の本を読むと、努力の量、もって生まれた性格、それによる発想も、かなり特殊で、その他、大勢の平均的な私には、「へぇ~スゴいな~」とは思うけれど、現実的にあまり参考になりません。

現代は簡単に、たくさんの情報が多方向から入ってくるので、自分の思考と他人の思考の境が曖昧で、本当に自分が心の底から感じていることなのか、感じさせられていることなのか?分からなくなっている人が増えましたね。

夢を持て、夢を持て!というけれど、持ち方を誤るとストレスにしかならないです。

昔、漫画家の西原理恵子さんが、

「私は子供になにも期待してない!

毎日、学校から生きて帰ってくるだけで、ラッキー!と思っているから、成績が悪くても何ともない!幸せの設定値が低いから、毎日、幸せなんだ!」と。

でも、この言葉も特殊な例なのかも。

だって西原さんも、なかなか肝の座った女性ですからね。

とにかく、あまり理想論、使命感、生まれてきた意味!とかで、自分を縛ると、かえって身動きできなくなりますよ!と言うことを言いたかっただけです。

自分は、何者でもない。

私は私、あなたはあなた。

そして、私は唯一無二の私です。